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-欧州・アジアの比較- NYTのソブリン問題の記事

今日(2/8)付けのNY timesのbusiness欄がちょっとヒドイ件について。

まあ、ちょっと以下の図を見て欲しい(クリックで拡大)
2009 負債/GDP比率

一目見れば、日本の政府債務がGDP対比219%と、次席のイタリア(116%)を通り越してブッチ抜きなのが分かるが、こんなグラフを出しながら日本の事情はほとんど説明が無い。高尚なNYT読者なら、日本の特殊な国債の仕組みをご存知なのかもしれないが、私のようなパンピーが見たら日本大丈夫か?と思う。少なくとも自分はそう思った。記事では、アジア各国は債務者がほぼ自国に居るからソブリン問題の影響を然程受けないとさらっと締め、インドと中国の話に移っている。日本はもうイラナイ子なんだろうか・・・

というヒガミはさておき、記事は結構面白いのでさくさくっと纏めてみました。欧州のほうはあんまり目新しい話は無いのですが、あまりクローズアップされないインドの例はちょっと勉強になります。

欧州の状況:ECBではギリシャを直接救助する手段を持って無いが、現状ECBしか手を差し伸べられない状況。G7でトリシェ総裁がギリシャは赤字削減目標を達成出来ると発言したが、未だ市場の混乱は収まらず。ただ、欧州全体の赤字はGDP対比6%程度なので、日本やらアメリカみたいに10%以上も債務を増やした国よりマシだと総裁は言っている。ECBにとって各国の財政問題は、米連銀にとっての各州の財政事情ほど懸案事項にはならんとも。

ただ、欧州の懸念は「ポリティカルユニオン」、政治面での強制力のある団体が存在しない事。これが色んな問題の背景になっている。他の問題としては、ECBでは債券の買取ができないので、各銀行への貸付という形でしか救済できない。現状、ギリシャに対しては国債を担保として資金供給を行っている状態だが、今の状況が悪くなれば、ギリシャに加えポルトガルみたいな国も助けざるを得なくなる。ECBは、過大な政府支出にブレーキを掛けたいと思う一方で、ユーロ圏のソブリン債のデフォルトは必死で止めるアクションに出るだろう。ラトビア・ハンガリー・ルーマニアの東欧諸国の危機の際にはIMFに頼ったが、ユーロ圏内に関しては自分達で解決しようとする。債券を、ギリシャのために他国の保証をつけて発行するぐらいのことはやるだろう。

アジアの状況:アジア諸国は立ち直りが早く、中国に至っては対外債務の返済を行っている状況。97年のアジア通貨危機以降、一貫して借入・支出にコンサバティブな方針をとって来たのがこの原因。景気後退の間は政府支出を増やすべきだと言われてるが、欧米の巨額の債務はやはり懸念。西側諸国が過剰債務と戦う期間が長くなればなるほど、アジアが早く台頭してくるだろう。

インドや日本は債務比率が目立っているが、投資家は現状あまりデフォルトリスクを懸念していない。インドは債務比率がGDPの80%に達しているものの、その90%はインド国民が保有しており、残りは世銀のような、早期返済を求めないところが持っている。結局債券を自国民で消化しているうちは、さほど債務残高は問題にはならない。

去年、アジアの国はほぼ問題にはならなかったものの、過去からの政治的緊張で財政悪化が進んでいる国もある。パキスタンやスリランカは、2008年度末から反政府組織への軍事行動で、海外の投資家が手を引いた頃から資金が尽きはじめ、結局IMFのお世話になった。一方、タイやフィジーは、社会不安から格下げになったが、IMFの世話にはなっていない。アジアの国でもっとも経済危機の影響を受けたのはモンゴルで、銅の価格が下がったことで224百万ドルのIMFの融資を受けた。

今回のソブリン問題の影響こそ受けていないものの、投資家や政治家は財政赤字の比率が高いことを懸念すべきだとエコノミストは言っている。政府の赤字がGDPの3.3%から8%に達したインドでは、借入金利の上昇で成長が抑制される可能性もある。これに対しインドでは、政府保有の国営会社株式を売却すると共に、燃料・肥料の補助金を削減することを主張しているが、内部の政治的圧力で中々実現していない。中国も都市と地方、北京と各省の政治期間との衝突が懸念である。しかし、アジア各国の債務問題は、欧米のようにすぐに表面化せず、影響も広範ではない。
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