スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

もろこし危機再来?異常気象の穀物への影響について

久々の更新なのに、ちょっとニッチな穀物市場のお話です。

中西部、日本にはほぼ馴染みの無いネブラスカ州の農家の記事なんですが、今年の異常気象の穀物市場へのインパクトについて書いてあったのでブログのネタにしてみます。

雪の畑

本来であれば10月、11月頃には終わっているはずのトウモロコシの収穫が、実は今の時期になっても終わっていません。10月からの雪と低温のせいで、トウモロコシが予定通り乾燥してなかったためです。

乾燥させたら食えないじゃん!、と思われるかもしれませんが、中西部一帯のトウモロコシは、人間用というよりむしろ、家畜用の飼料だったり、バイオエタノールの原料に使われるほうが多いので、塊である必要はなく、むしろ粉砕したほうが使うときも保存するにも便利です。乾いてなければ砕けない上に腐ってしまうので、水分が適量(15%以下)になるまで畑で放置して自然乾燥させています。

ところが、収穫時期の10月は雪に雨が続く異常気象。11月に気温が元に戻った事もあって9割方収穫できたのですが、それ以降は寒波で一面銀世界。ようやく先週になって、バレンタインデーにからっ風が吹き荒れたのと、今週に日中気温が0度を超えるようになり、収穫できるレベルまで乾燥してくれたトウモロコシを急いで刈り入れをしているのが現状です。

これでネブラスカ州は良かったねという話なんですが、中西部の他のエリアでは、雪が深いせいで刈り取りできないところもあります。このまま気温が高くなってしまうと、雪解け水で土がぬかるんでしまい、ハーベスター(収穫機)が入るとスタックしてしまいます。まだ収穫遅れだけならいいのですが、このまま土壌水分が減らなければ、プランター(作付機)も入れず、作付遅延が起きそうな雰囲気です。

5月ぐらいに掛けて一気に暖かくなれば状況は改善しそうですが、長期予報では例年より低温で、降水量も高いという予想です。冬の降雪は土壌水分量を増やすので、本来であれば収穫量のプラス要因になるはずですが、今年は水分量が多すぎて問題が起きています。

そして、大雪のせいで懸念されているのが洪水。今年は雪解け水が多いせいで、川の水かさが増しています。ここに雨が降ると、一昨年アイオワで起きたような大洪水に見舞われるのでは?という意見をちらほら見かけるようになりました。アイオワ州では、洪水を起こしたミシシッピ川と支流のアイオワ川の水かさが増加傾向で、積雪量は2008年より少ないものの似たような状況になっており、米国気象局(National Weather Service、NWS)の出す「洪水確率」がじりじり上がっているのに警戒している状況です。
生産地が似通っている小麦は、春先の洪水懸念で既に価格が上がってきているとBusiness weekも記事の中で触れています

原油価格が上昇傾向にあり、オバマ政権が環境政策を後押ししている中、一時期下火になりかけてたバイオエタノールにとってはかなり良い状況なのですが、ここに来て先行きが不透明になってきました。2008年の洪水の時には、シカゴの大豆・トウモロコシ先物が高騰、分散投資のファンドが農畜産物の割合を増やしたとか。今年も寒さのせいで家畜も太らなくなっており、価格も上がりつつあるようなので、これに加えて洪水が起きてしまうと、またもやコモディティ市場が荒れそうな雰囲気です。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Financial IT Engineer

Author:Financial IT Engineer
米国シカゴ郊外在住の金融系元IT屋によるブログ。金融業界での勤務経験を元に、世の中に流れるニッチなニュースを、できるだけ噛み砕いて解説する事をコンセプトとしたブログ。
Mail: financial.it.jp @ gmail.com

カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最新記事
最新コメント
検索フォーム
月別アーカイブ
カテゴリ
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

RSSリンクの表示
あれこれ
当ページの内容は、作者(FinancialITjp)の個人的見解で、所属する如何なる団体の見解とも異なります。ソースはできるだけ付記しますが、推測の範囲を出ないものもあり、内容の正確性は保証できません。尚、当ページはリンクフリーです。
    follow me on Twitter
    アクセスランキング
    [ジャンルランキング]
    政治・経済
    631位
    アクセスランキングを見る>>

    [サブジャンルランキング]
    経済分析
    50位
    アクセスランキングを見る>>
    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。