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アメリカ各州の財務問題

さて、ワチャゴナブログ久々更新です。

Twitterではお伝えしていたFTの2/26(金)の記事です。


ギリシャの救済問題で欧州が揺れ動いてた今日この頃ですが、アメリカの財務状況もあまり芳しくなく、税収減から歳出削減を余儀なくされたり、州公務員の年金・医療保険の追加拠出分1兆ドルの工面に追われる状況となっています。

資金不足に悩むカリフォルニア州などはデフォルト懸念がまだ拭えていませんが、各州の財政状況は関係ないかのように地方債マーケットは安定的に推移しています。というのも、

.そもそも債務依存度はギリシャより断然低い
.州債は税免除のメリット享受があるため、買い手が安定的にいる
.州は単体で収支を合わせる必要があるので、問題があれば議員がそれを早期に指摘する(注:本当か?)
.州債そのものはロールオーバーするので、元金の仕払は問題ない

という理由があるからです。

(各州のGDP対比の債務残高/歳出対比の債務支払額)
米国各州の債務比率

カリフォルニア州でもGDP対比の債務残高が3.9%,歳出にしめる債務支払額の割合も4.2%と、ギリシャのGDP対比の債務比率が125%なのとは比べ物にならないぐらい小さいです。

代わりにヤバイのが徴税力の無い郡(County)・市の持つ債務。アラバマ州ジェファーソン市では、下水道関連の債務30億ドルが払えずデフォルト寸前だそうで。債務が多額に加え、デリバティブでの損失も大きいとか。

各州の抱える問題は、債務というより収支に起因するもので、景気悪化が早すぎて増税と歳出削除ではカバー出来無くなっているのが現状です。このため、各州は政府の景気対策の一環で補助を受けているのですが、歳出削減の一環として雇用まで削られる可能性も懸念されています。

一般財源保証債(General Obligation Debt)は、税収の裏付けがあるので安全で、税収減の場合には増税してでも払おうだろうと投資家は見てますが、景気悪化時にそれが可能なのかも疑問視されています。退職者年金と医療保険の財源確保も大きな問題で、現在1兆ドル~3兆ドルと予想されているのですが、法的・政治的な側面から削減するのは難しい状況です。これらは公的債務の中に含まれていません。



さて、連邦政府から財政援助は全ての州が受けているわけではなく、自力で債券を発行して歳入減を埋めた州もあり、その発行総額は300億ドルにのぼります。

例えばイリノイ州では、年金の拠出額をカバーするために今年35億ドルの債券を発行済。サブプライム危機の際は、タバコ補償金から宝くじ収入まで証券化しています。債券の発行そのものは悪いことではありませんが、財源と結びついてないと大きな問題となります。

州政府の財政難の為に発行されたビルド・アメリカ債も問題です。インフラ投資計画の財源として発行していた従来の地方債は、利子が非課税であり州の高額納税者を対象としていたのですが、ビルド・アメリカ債は利子が所得税の課税対象であり、新規投資家(海外含む)に販売することを目的としています。

景気対策(Stimulus Package)の一環で、連邦政府がこの債券に関する利払を補助していることもあり、調達コストの削減には繋がるのですが、債務超過の危険性、及び暗黙のうちに政府保証があるように思われる事が投資家から懸念されています。



記事の内容としてはあんまり目新しい内容も無く、所々突っ込みたくなるのですが、州別のGDP対比の数字が欲しかったのでブログにしてみました。どの州も税収のインフローが物凄い勢いで落ちているので、これ以上債務を増やすわけにはいかず、結構歳出削減に励んでいます。周囲でも州立大学で補助がごっそり無くなったという話を聞きますし、先月までの大雪でも、去年まではやってくれていた小道の除雪が無くなったりと、生活に直結するところもギリギリまで地味に削ってるようです。

しかし、意外とハワイってGDP対比の債務比率多くて7.5%もあるんですね。日本人観光客減って税収が減ったんでしょうかね?

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米国シカゴ郊外在住の金融系元IT屋によるブログ。金融業界での勤務経験を元に、世の中に流れるニッチなニュースを、できるだけ噛み砕いて解説する事をコンセプトとしたブログ。
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